Hexspeakという概念があります。英語の変わった表記法の一種で、ABCDEFという6種類の文字だけで英単語や熟語を表す方法です。なぜこの6種類かというと、この6種類の文字を数字と見なす16進法というものがあり、コンピュータが使う2進法*1と、とても相性がいいからです*2。6種類だけでは厳しいですが、0<ゼロ>はO<オー>に見え、1はI<アイ>に見え、5はSに見えるため、この3文字を追加して遊ぶこともあります。
……ということを知ってはいましたが、これを知ったのはestieに入る数年以上前。しかもHexspeakの概念を知った後も、数日経てば英単語を見てもHexspeakで表せるかほとんど考えてきませんでした。しかし突然OFFICEがHexspeakで表せる単語、Hexspeakable wordだと気がついたのでこのブログは誕生しました(Hexspeakableは造語です。分からなくても安心してください)。
この機会に、同じような6文字の単語を調べてみたところ、ANC英和頻度辞典の頻出単語*3にはaccess・acidic・assess・basics・beside・coffee・decade・decide・dosage・obsess・officeの11種類がありました*4。
ちなみにこれまたコンピュータの都合でHexspeakは4文字や8文字をよく使いますが、珍しく6文字を使う場面があります。それが、カラーコード(ウェブカラー)です。カラーコードの仕組みは、赤・緑・青の強さを2文字ずつで表す形式で、以下の図のようになっています(0, 1, …, 9, A, B, C, D, E, Fの順に大きな数字、つまり強い色になります)。
例えばestieが作るスライドは#29B6F6、#26C6DA、#203041を基調としています*5。このように、Hexspeakableな6文字の単語は色として解釈できます。
そこで、OFFICE(#0FF1CE)を色として解釈すると、こんな色■になります。チョコミントみたいですね。社員に聞いたところ、ティファニー(#68C3C5■)、ベンチャーキャピタルのmint(#5AC5C6■)、KKday(#59B5C2■)などが近そうと言っていました。私は自転車のBianchiと思いましたがBianchiに決まった色はないそうです。
RGBそれぞれが、他のサービスの色とどの程度離れているかを計算してみました。代表的なSNS&Webサービスのブランドカラーコード29選|ferretやBrandColors - official brand color hex codesの色と比べたところ、最も近いのはunity-5で#19E3B1(こんな色■)。距離*6にして53です。近い色に見えましたが、2137色と比べた割には距離が53もあります。距離が53未満の色の割合は0.7536%なので、ランダム*7にロゴの色を選んでいるならば、1000万分の1(((1-0.007536)^2137))でしかあり得ないほどロゴとしては使われにくい色ということになります。他であまり使われていないので、一目でサービスを思い出してもらえる色かも?
このように裏話を作れる色ですが、Webページや製品・サービスのテーマカラーにするには派手すぎる印象を受けたので、いつかこっそりとハイライト程度に混ぜ込んでみます。逆にこれからはチョコミントの色を見る度にestieを思い出していただけたら幸いです。
関連