日当たりを求めて高層階へ?

数日前、冬至に先立って「1年で最も日没が早い日」でした。

窓が大きいオフィスを好んだり、日影規制を設けたり、人は特に日光を求めているように思えます。高層ビルの高い階は他のビルの影になりにくいため、より賃料が高くなるかも知れません。もちろん日当たりではなく、遠くまで見通せることや皇居が見えることなどが賃料に繋がることもあります。

初日の出は離島を除くと富士山が日本一早いように、高層階ほど太陽が沈むのが遅くなり、日光が当たる時間(日照時間)が長いはずです*1。極端な図で書くと、以下のようになります。

1階が夜でも高層階には日が当たる超超高層ビル

地上から見渡せる距離 - 高精度計算サイトを使って計算したところ、高さ350メートルで70キロメートル先まで見通せるようです。地球の自転の速度は東京付近で時速1350キロメートル程度なので、3分ほど日没が遅くなります。朝も同じように3分ほど日の出が早くなるので、合計6分ほど太陽を長く見られます。思ったより日当たりを稼げませんでした。

季節にも依りますが、1時間長く太陽を見たいなら高さ30000メートル、およそ1000階建ての建物が必要になりそうです。横浜ランドマークの時速45キロメートルを誇るエレベータが直通していても地表から40分、紫外線に晒され気温はマイナス数十度という過酷な環境です。建設も難航しそうです。

ちなみに、地下だと1階下がるだけですぐに日照時間をほぼ0にできます。

*1:日照時間とは直射日光が「地表を」照射した時間らしいですが、今回はその場所から太陽が見える時間をざっくりと呼びます。日の出や日没も同じようにざっくりと呼びます。福岡管区気象台